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日本学術振興会特別研究員の採択率に男女差が見られることを発見

兵庫県立人と自然の博物館
宮崎大学
日本学術振興会特別研究員の採択率に男女差が見られることを発見


1 概要

 京極大助(兵庫県立人と自然の博物館)と和田葉子(宮崎大学)の研究グループは、日本学術振興会 特別研究員の採択率が女性よりも男性で高いことを明らかにしました。また、採択率の男女差が研究分野によって異なること、採択率の男女差が女性応募者の数と関係することを明らかにしました。
 助成金やフェローシップの獲得は若手研究者がキャリアアップするうえで重要な業績です。これら競争的な資金の申請書は専門家による査読を受けます。既存研究により、こうした査読制度が、審査委員のもつ無意識のバイアスの影響を受ける可能性が指摘されていました。しかし、これらの研究は ヨーロッパ、北米、オーストラリアの助成金制度等を対象としており、日本の現状は良く分かっていませんでした。本研究では、公開データを統計的に解析することで、日本学術振興会の特別研究員制度の採択率に男女差が見られることを明らかにしました。また、採択率の男女差がどういった要因と相関するかについても検討を行いました。本研究は、欧米以外の国におけるフェローシップ採択率の男女差を報告した初めての研究です。本研究結果から、審査過程における無意識のバイアスが存在する可能性が示唆されました。この結果は、女性研究者が活躍しやすい環境づくりを考えるうえで重要な発見であると言えます。
 本研究成果は、2023年10月26日(日本時間午前3時00分)に国際科学誌「PLOS ONE」で公開されます。


2 詳細

 別紙のとおり(※下のボタンをクリックしてください)
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3 論文情報

 (1) タイトル
  Male applicants are more likely to be awarded fellowships than female applicants: a case study of a Japanese national funding agency

 (2) 著者
  Daisuke Kyogoku, Yoko Wada

 (3) 雑誌・doi
  雑誌:PLOS ONE
  doi:10.1371/journal.pone.0291372

4 問い合わせ先

 兵庫県立人と自然の博物館 研究員
 京極大助
 電話:079-559-2001(代表)
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